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北京の新空港となる北京大興国際空港が2019年9月30日開港へ スカイチーム・ワンワールドが移転予定

北京中心部より約50kmの場所に建設中の超巨大新空港、北京大興国際空港(北京首都第二空港)が2019年9月30日に開港する見込みであることを同空港建設を手掛ける建設グループの責任者が明らかにしました。※一部メディアでは30日までにという報道もあります

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同空港は、日本の国立競技場建設において話題になったザハ・ハディド氏の設計によるターミナルを採用しており、チェックインカウンターなどがあるターミナル中心部から5つの搭乗ゲートがあるコンコースが放射状に延び、最も遠いゲートでも600m(約8分)という設計となっています。なお、鉄道もターミナル直下に建設され利用客の移動が極力少なくなるように考えられた設計です。

開港時は滑走路4本で運用を開始し、2025年には年間7200万人の利用者を想定しており、将来的には滑走路を7本に増やし、年間1億人の処理能力を備えた空港になる予定です。

現在の工事状況は、内装工事が85%に達しており、4月30日までには同工事終了となる見込みです。その後消防設備点検や施設点検に2ヶ月ほどかかり問題が無ければ6月30日に完工となる予定で、9月30日に開港となる見込みです。

また、同空港において続けられていた飛行試験も予定よりも19日早い34日間の日程で2月24日に終了していることから順調に計画が進んでいることが推測されます。

今後の北京首都航空からの各エアラインの移転スケジュールは、2019年から2021年にかけ段階的に進む予定となっており、2022年2月開催の北京オリンピックまでには全ての対象エアラインの移転を予定しています。

現在までの情報では、新空港に移転するのは中国東方航空系エアライン、中国南方航空系エアライン、スカイチーム系列、ワンワールド系列、中国系エアライン(首都航空・河北航空・春秋航空・中国联合航空・奥凱航空・東海航空など)とされており、中国国際航空系エアライン、海南航空グループ、スターアライアンス系列は北京首都空港に留まる予定です。
中国民用航空局によると貨物エアラインの中国郵政航空を除いた中国籍のエアラインは、両空港(大興・首都)に就航することは認めず、台湾・香港を含めた海外エアラインに関しては両空港への就航を含めた選択権があるとしています。

北京大興国際空港の開港により、ハブ空港間の競争が加速され日本にも少なからず乗り継ぎ乗客数等の影響が出る可能性もありますが、発着枠に余裕が出ることで現在制限がかかっている日本路線が開設しやすくなっていく事も考えられます。
参考記事:环球旅讯 中国网
画像引用:北京城健集団

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