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B777Xのウイングチップを動作させた地上走行テストの様子

ボーイングが開発中の次世代航空機B777Xの飛行試験機1号機が地上走行テストを開始したことが既に発表されていますが、新技術となるウイングチップを動作させ試験を行っている様子を紹介させて頂きます。

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画像引用:Boeing

同機は、浮力向上させ燃費改善を図るため現在活躍するB777-300ERの翼よりも23ft(7m)延長される設計となっており、現状の空港のスポットには収まらないサイズのため、空港側の改修工事の手間を省きエアラインが導入しやすくするために駐機時には翼を折り畳む設計を採用しています。

試験を見る限りは、離陸前の滑走路進入直前に翼を展開させ、着陸後は誘導路進入前に翼を折り畳んでいる姿が確認できます。
恐らく一連の動作がB777Xの離着陸時の手順と考えられ、ANAが2021年から10機導入を予定していることから数年後は日本でもよく目にする光景になるものと思われます。

B777Xにおいては、従来のFAAの航空機製造の審査において翼を折り畳むことを想定していなかったことからゼロからの審査となり、パイロットが翼を展開させず離陸することを防ぐ複数の自動警告システムの構築、飛行中にウイングチップのロックが解除されないこと、地上で時速75マイルの突風に耐えることなどが審査され、昨年5月に設計が承認されています。

現在の同機の進捗状況としては、エンジンテストの段階でGE9Xエンジンのコンプレッサー(圧縮機)で異常が見つかったことから初飛行を延期している状況となっており初飛行は2020年初旬が予定されています。

現在のところ納入計画に延期は無い見込みとボーイングが明らかにしており、ルフトハンザドイツ航空へ2020年12月に納入され、2021年1月にエミレーツ航空へ納入となる予定となっています。

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