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ANA、国際線用機材を中心に保有機材を縮小へ 10月27日に5,000億円規模の赤字を発表の見込み

ANAホールディングスの2021年3月期の純損益が過去最大の5,000億円規模の赤字となることが明らかになり、それに伴いコスト削減の一環として保有する国際線用の大型機材を削減する方針であることがわかりました。

ANAHDは、10月27日に中間連結決算で、過去最大の5,000億円規模の赤字の見通しを発表するとみられ、新型コロナウイルスの長期化を見据え老朽化した国際線用大型機材などを中心に売却を行う計画で、対象となるのは保有機材の10%にあたる約30機とみられます。

なおリーマンショック後の赤字額は573億円であったことから、今回の赤字額はそれを上回るもので、新型コロナウイルスによる業界への影響が深刻なものであることを物語っています。

既に賞与カットや給与の削減などを実施し人件費削減を実施していますが、これによる削減額はおおよそ100億円程度とみられることから、固定資産の売却を行うことで経営を身軽化します。また国際線の再開時には羽田発着路線を優先的に再開させる方針としており、今後早期回復が見込まれるビジネス客の需要を獲得したい考えです。
なお既に国際線の主要ビジネス路線は羽田空港に集約していることから、正確にはビジネス路線に注力していくものと考えられます。

一部の海外航空アナリストによれば主要航空会社が黒字に転化するのは、早くとも2022年としていることから、ANAは今後も運転資金の確保が重要となりそうです。

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