FSC 航空ニュース

ANAHD片野坂CEOが年始挨拶『安全を守り、コロナに勝つ』

ANAホールディングスの片野坂CEOは、2021年は安全を守りコロナに勝ち、危機を乗り切り、再び成長軌道に戻す一年にするといった旨の年始挨拶をしました。

片野坂CEOは、コロナ禍でも利用した顧客に対し御礼を伝えると共に、従業員に対し我慢強く、力を発揮していることに感謝すると述べました。また新年のスタートにあたり、認識すべきことは、危機感を常に持ち、そして必ず良くなるという希望を忘れないという事とし、この正念場の1年を乗り切るための重要なポイントとして以下の5つを挙げています。

  • 1. 「安全」:何と言ってもエアライングループにとっては安全が第一です。
  • 2. 「営業キャッシュフロー」:今はまだマイナスが続いていますが、早期に単月でのプラスを目指します。
  • 3. 「スピード」:コロナ影響の長期化を覚悟し、資金の確保を続ける目的は「ANAグループの新しいビジネスモデルへの変革」を加速させることにあります。社会や人々の意識が変わる、航空需要も大きく変化するという予測を立て、ANAのこれまでのサービスモデルを思い切って変えていきます。重要なことは、スピードにあります。なぜなら、生き延びようとしているのは他の競合エアラインも同じであり、新しいサービスやマーケティングの打ち手を繰り出してくるからです。危機を乗り切るアイディアや取り組みについて、多様な意見を積極的に取り入れていきます。
  • 4. 「コスト削減」:2020年度は約1,500億円、2021年度は約2,500億円のコスト削減を行います。機材費、整備費、人件費、賃料、調達改革など2年間で約4,000億円の実行に着手しています。コロナ禍の長期化と収入の不透明な中で、確実に利益を出していくために、2021年度は確実な一歩を踏み出す年です。
  • 5. 「人」:今年も変わりません。エアラインビジネスはまさに「人」の移動で成り立っています。そしてそのビジネスを支えるのは、ANAグループのこれも「人」です。雇用を守るという宣言を行い、資金の続く限り堅持する考えは少しも変わりません。このコロナ禍により、リモートワークのみならず、ANAグループは採用や雇用、働き方の分野で新しい時代の流れを取り入れていきます。
    引用:2021年ANAグループ年始式 片野坂社長年頭挨拶

また、今年こそ人類全員の知恵と努力より、この新型コロナウイルスを制圧し、安心、安全な社会を取り戻す年にしなければならないと強い決意を示し、「安全」を第一に、自分たちの力で、コロナ禍の危機を乗り切り、再び成長軌道に戻っていく、そういう年にしようと呼び掛けました。

ANA、エアージャパンを活用した第3ブランドとなる新LCCを設立することを発表 B787で東南アジアなど中距離路線に進出

ANAホールディングス、公募増資で3321億円を調達 B787の購入や債務返済に充当

羽田空港、第2ターミナルの本館とサテライトを接続し拡張へ ANAは国際線を第2ターミナルに集約 日刊航空報道