ANAホールディングス傘下の国内LCCのピーチアビエーション、バニラエアが2020年までに統合する方向で調整されていることが明らかになり、近く発表される見込みであることを各メディアが一斉に報じました。
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3月中旬、傘下のLCC、バニラ・エアとピーチ・アビエーションをどのように統合するかについて、最終協議が行われていたのだ。
その目的とはLCC事業の収益最大化だ。ANAHDは2月、2018~22年度の中期経営計画を発表。LCC事業の売上高を対17年度比で倍増し、営業利益200億円(営業利益率11%)を目標に掲げた。従来の短距離路線の枠を超え、20年までに7~8時間圏内の中距離路線へ進出することも明言した。
もそもグループ内に同じ業態の会社が二つあるのは非効率で、株式市場からは「抜本的な再編をするべきだ」と指摘されてきた。
「バニラは“ミニANA”だ」。同社が赤字続きの背景を、関係者はこう説明する。各セクションの責任者はANA出向者で固められていて、「LCCで必須の低コスト化や、需要を開拓するための自由な発想がつぶされてしまう」
こうした状況をてこ入れしたいANAHD幹部陣は「業績のいいピーチのノウハウをどうにかバニラに移植できないか」と探っていた。
バニラは総計400人のパイロットと整備士、客室乗務員を抱える。「貴重な人材を赤字のバニラが抱えたままではもったいない。成長軌道にあるピーチが有効活用すれば、もっと利益を出せる」。こうしてバニラをてこ入れしたいANAHDと、人材を確保して路線拡大を急ぎたいピーチの思惑が一致した。 引用: DIAMOND ONLINE
各社一斉に報じたので統合は間違いないと思われます。
各社報道をまとめると、ピーチがバニラを吸収するような形で、ブランドはピーチになりバニラは消滅するようです。
同じANA傘下なので統合した方が効率はいいように思えますが、今更感を否めません。というのもバニラはポイントも導入しましたし、バリューアライアンスにも加盟していますし、新造機には新しいキャッチコピーまで入れています。統合するならもっと両社独自色を強める前の早い段階で判断して欲しかったように感じます。
2社とも搭乗してみるとわかりますが、文化が違いCAを例にあげればバニラは清楚な身なりですが、ピーチは金髪や赤髪のCAがいたりしますし、人材流出が一番の懸念材料に思います。
しかし集客に関しては、ライバルというライバルはジェットスタージャパン程度しか見当たらなく利用者は選択肢が限られているためバニラの顧客はそのままピーチへ引き継がれるように思います。
個人的にはバニラブランドが消滅することは残念に思いますが、経営の効率化を考えれば統合はやむを得ないかと思います。統合当初は混乱も予想されますが、長い目でみればスケールメリットが生かされるのではないでしょうか。
ピーチといえばアナウンスの最後におおきに!と言っていますが、今後はどうなるんでしょうか?
可能性はかなり低いでしょうがもしかしたら一番の悩みの種である両社の文化の違いのギャップを埋めるためにもベースごとにピーチ東京運航便、ピーチ大阪運航便みたいに少しバニラの面影を残すこともあり得るかもしれないですね。まずはANAホールディングスの発表を待ちましょう。
そしてJALとJASの統合のときのようにギスギスしないといいですね。
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