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カタール航空CEO、ワンワールド脱退の姿勢から態度を軟化 『問題解決の可能性がある限り留まる』

カタール航空CEO Akbar Al Baker(アクバル・アル・ベイカー)氏は、2月1日にロンドンで開催されたワンワールド設立20周年の記念式典にて、予てからワンワールド脱退を示唆していましたが、問題解決の可能性がある限りワンワールドに留まる意向を示しました。

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カタール航空のアライアンス離脱をめぐる経緯は、アメリカン航空を含む米系エアラインが中東系エアラインは政府の援助を受けており競争環境が歪むとし、乗り入れを制限すべきと主張したことや、政治的に対立するUAEのエミレーツ航空とカンタス航空が密接な関係にあり、カンタス航空がカタール航空のオーストラリア市場への進出を阻んでいるとし、メンバーのアメリカン航空とカンタス航空を名指しで非難し反発する姿勢を示していました。

今回行われた記念式典でのスピーチで同氏は、現在もワンワールドメンバーであることを強調し、意見が異なるメンバーとの隔たりを埋めることができれば今後もメンバーであるとしています。そして現状は問題解決に向け対話する方針で、何か動きがあるとすればその後であるとしました。

また、カタール航空が出資するIAGグループのWillie Walsh CEOは、アイルランドのエアリンガスが再びワンワールドに加盟する可能性があることも明らかにしていることから、独自アライアンス設立へ向けた動きは減速していることが予想されると同時に、昨年スカイチームを脱退したカタール航空の出資を受ける中国南方航空のワンワールド入りが予想されます。

現在カタール航空は、今回の中国南方航空の株5%を含め、キャセイパシフィック航空の株を10%、南米のラタム航空の株を10%、IAGグループ(創設のブリティッシュエアウェイズ、イベリア航空と、スペインLCCブエリング航空、アイルランドのエアリンガス、スペイン長距離LCCのレベルなどがグループメンバー)の株を20%、エアイタリーの株を49%保有しています。
参考記事:airportal.hu
画像引用:Qatar Airways

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