デルタ航空は、2020年夏(東京オリンピック)までに成田空港から完全撤退する計画であることが明らかになったとデルタ航空の本社があるアトランタ地元紙が報じました。
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既報の通り、同社の以遠路線である成田~シンガポール・マニラ線が運休する見込みであることをお伝えしていますが、2020年に予定している羽田空港の発着枠拡大に伴いデルタ航空は、首都圏での事業の全てを羽田空港に移管します。
また、発着枠が限られる羽田空港に業務を移管することで、ノースウエスト航空時代からデルタ航空が引き継いだ以遠路線は廃止となります。
かつては成田からの以遠路線がノースウエスト航空が残した資産とも評されましたが、時代の流れや羽田空港の国際化による成田空港の地位低下により、廃止事業の対象となってしまいました。
デルタ航空は、ユナイテッド航空やアメリカン航空と違い日本でのパートナーを持たないことから、発着枠配分などにおいて不平等さを主張するなどしており、2013年には羽田枠を25枠希望するなどし行政機関に対し不満を漏らす発言していました。
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その後2015年にスカイマークが破綻した際に、支援企業としてANAとデルタ航空が入札を表明し、デルタ航空は提携パートナーがいない日本事業の打開策としてスカイマーク支援に名乗り出ましたが、結果ANAが支援することになり今日に至っております。今思えばこのタイミングでデルタ航空は日本事業に見切りをつけた可能性があります。
その後デルタ航空は太平洋路線において大韓航空と共同事業を開始する計画を発表し、昨年3月から事業を開始しています。
なお、デルタ航空の日本市場の本格参入を是が非でも阻みたかったANAが、支援案の採決においてエアバス・ロールスロイス票を獲得するためにA380を購入したとの噂があり、これが航空業界の定説とされています。なお、ANAとスカイマークの両社は否定しています。
羽田空港の発着枠拡大となる日程は、現在のところ公式発表されていませんが、発着枠拡大をもたらす都心上空飛行ルートへの変更は、来年3月29日が予定されていることが報道されており、デルタ航空の成田空港撤退は2020年3月29日以降の羽田空港への路線移管のタイミングとなります。
参考記事:Atlanta Business Chronicle
画像引用:Delta Airlines
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