エミレーツ航空のTim Clark CEOは、開発が遅れているB777Xに対し、不満を表明しました。
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画像引用:Emirates
同社がローンチカスタマーとなっているB777Xの開発状況に不満を漏らしたもので、現在のスケジュールで実機試験が進み、ボーイングが同社への納入を予定としている2021年1月が守られたとしても、設計の欠陥が指摘されるB737MAX以下の試験期間となることに違和感を覚えているようです。
同CEOは、既存機の派生型となるB737MAXでさえ16カ月の試験期間を要したにも関わらず、現在のスケジュールが示しているそれ以下の試験期間となるB777Xは受け取らないとしています。また耐久テストにおいて、試験機のドアが吹き飛ぶトラブルが発生したことについても不安に思っていることを明かしています。
B777Xは、当初2019年6月26日に初飛行を行う予定でしたが、エンジンテストの段階でGE9Xエンジンのコンプレッサー(圧縮機)で異常が見つかったことから初飛行を延期し、GE社がエンジンの改修を行っていました。そして今週には改修エンジンが飛行試験機に取り付けられたのが確認されており、近く地上試験が開始され2020年初旬に初飛行を行う予定とみられ、ルフトハンザドイツ航空へ2020年12月に納入する予定となっています。
エミレーツ航空は、B777Xを150機(777-8:35機、777-9:115機)発注をしており、同型機最大の顧客であり全体の受注件数の約半分を占めています。
しかしながら水面下では、一部発注分をB787-9へ変更する交渉が行われているとされており、交渉の詳細は明日17日から開催されるドバイ航空ショー以降に明らかになることが噂されています。
同CEOは2019年9月に、ボーイングとエアバスに対しエンジンの信頼性が低下していることから、カタログ通りの性能を満たすエンジンを搭載した機体しか受け取らないと忠告しており、近年のエンジントラブルの多さにうんざりしているとコメントしています。
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