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ドイツ政府とルフトハンザ航空が1兆円規模の融資で合意 政府は20%の株式取得 同社をコカイン中毒者呼ばわりしたライアンエアーの今後の反応注目

ドイツ政府は、新型コロナウイルスの影響で財務状況が悪化したルフトハンザドイツ航空と1兆円規模(90億ユーロ)の融資を行うことで合意したと発表しました。

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合意にあたっては3億ユーロで政府が株式の20%を取得し、取締役会の20議席のうち2議席を政府に配分することが盛り込まれております。これまでルフトハンザ側は、政府が経営に参画することを懸念材料としていましたが最終的に受け入れた形となっています。なお今後受領を予定する機材について、政府がすべて受領することも融資条件とされていましたが、これらについての情報は開示されておりません。

この合意内容の実行には、欧州連合に承認が必要となりますが、予てからメガエアラインへの政府援助に批判的なライアンエアーのMichael O’Leary CEOは何らかの発言を行うものとみられます。

同CEOは、救済を求めるルフトハンザに対しコカイン中毒者のようだと発言するなど、資本力のある会社に対しての救済に否定的な立場を示しています。実際にライアンエアーは、自社での再建を予定していますが、救済が行われた際は片手ではなく両手を後ろに縛られた状態で対抗するよう言われているようなものだとしています。同CEOは、救済により競争環境が歪み、情勢が正常化した際は、ルフトハンザが財務力が貧弱なエアラインを狙って買収を行うことになると指摘しています。

なお同CEOは、先行して政府の援助を受けたエールフランスKLMグループも同様に批判の的としています。
画像引用:Lufthansa

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