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キャセイパシフィック航空、2020年上半期の業績を発表 過去最大の約1350億円の赤字

キャセイパシフィック航空グループは、2020年上半期の業績を発表し、過去最大の98億7000万香港ドル(約1350億円)の赤字となったことを発表しました。

同社は、昨年後半の逃亡犯条例によるデモの影響が改善し、明るい兆しが見え始めた1月に、新型コロナウイルスの影響を受けたことで、上半期は70年の歴史で最も困難な時期であったとし、新型コロナウイルスの世界経済に与えた影響は前例の無いものだとコメントしています。

既に発表済みのように同社は、香港政府が全額出資する企業(aviation2020)に195億香港ドルの優先株を発行し、78億香港ドルのつなぎ融資を受け取る手続きを8月12日に完了させています。また既存株主となるスワイヤーパシフィック・中国国際航空などに対し117億香港ドル規模の株主割当を行い資金を調達する計画とし、総額約5,400億円規模の資金調達計画となっています。

今後の展望については、多くのアナリストが緩やかな業績回復を予測し、IATAも早くとも2024年にウイルス問題以前の需要に回復することを予測していることを引用し、世界的な景気後退や、地政学的な緊張が高まる中、今後大きな影響を受ける可能性が高く、旅客需要と貨物需要の両方に悪影響を与えると予想されるとしてます。このようなことからしばらくの間、旅客事業に大きな改善は見られないとの見解を示しています。Photo : Airbus

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