IAGグループのイベリア航空は、保有するA340-600型機が運用を終え、退役したことを発表しました。
最後の定期便となったのは、2020年8月1日にEC-JLEが運航したキト発マドリッド行のIB6454便であったことが発表されています。
Photo : IBERIA
イベリア航空は、1996年にA340-300型機の導入を開始し、2003年からはA340-600型機も導入して、主に長距離路線に投入し、成田線にも投入した実績をもち計39機のA340シリーズを運用しました。同機はあらゆるシチュエーションで活躍し、国際援助便でも運用されたほか、記憶に新しいものでは、2010年のFIFAワールドカップ南アフリカ大会にてスペイン代表が優勝し、帰国した際のチャーター機としても使用されました。
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新型コロナウイス問題以前から、イベリア航空の同機の退役計画は始まっており、当初の計画では、2022年までに5機まで段階的に削減し、その5機を2025年まで運用する方針でしたが、ウイルス問題により航空需要が減退したため早期退役させる計画に変更していました。
A340-600型機を巡っては、新型コロナウイルスの影響によりヴァージンアトランティック航空が退役させたほか、ルフトハンザドイツ航空が最低でも1年非稼働とする措置を発表しており、多くの4発機が活躍の場を失っています。
4発機では、B747やA380がクローズアップされることが多いですが、A340-600型機も引けを取らず、シャープなデザインが美しく、空港でも存在感があっただけに退役は非常に寂しいものがあります。