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カンタス航空とジェットスター、地上業務を外部委託する計画を発表 更なる人員削減へ

オーストラリアのカンタス航空とジェットスターは、更なるコスト削減を図るために地上業務を外部委託し人員削減を進める計画を発表しました。

現在地上ハンドリングを担当する同グループのスタッフは、約2,000人いることから、業務が外部委託されることにより更なる人員削減が進められる見込みです。

カンタス航空が外部委託の対象として計画している空港は、アデレード、アリススプリングス、ブリスベン、ケアンズ、キャンベラ、ダーウィン、メルボルン、パース、シドニー、タウンズビルとなります。
また、ジェットスターはアデレード、アバロン、ブリスベン、ケアンズ、メルボルン、シドニー国内線の各空港の地上業務を外部委託することを決定しています。


Photo : SYD

カンタス航空の国内線責任者のAndrew David氏は、「航空会社は長期的に生き残るために、その運営方法を変える必要があります。外部委託により毎年推定1億ドルの運用コストを節約できことが期待されます。最終的には旅行制限は解除されるものの、事業の効率性はこれまでよりも重要となり、今回の発表は従業員にとって厳しいものになりますが、これが新型コロナウイスが業界に与えた現状です」とコメントしています。

またジェットスターのGareth Evans CEOは、「この決定は、非常に困難な状況にあるスタッフとその家族にとって非常に厳しい通達になることを認識していますが、現状を考慮すると決定せざるを得ません。」とコメントを発表し、仮にこのまま雇用を維持した際は、今後5年で更に1億ドルの設備投資が必要になることを説明し、理解を求めています。

カンタス航空は既に6,000人の人員削減を発表しているほか、2021年7月まで国際線の運航を行い見通しとなっています。

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