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ボーイング、B787の強度不足により対象8機の運航停止を指示 改修には1機当たり2週間の見込み

ボーイングは、主力機種であるB787において、胴体の強度不足が判明したことから、対象8機の運航停止指示を、保有する各エアラインに通知したことがわかりました。

今回判明した欠陥部分は、機体後部の結合部における2箇所の圧力隔壁に繋がる部分とされており、基準に満たない強度となっている可能性があることが指摘されています。なお量産された全ての機体が対象ではなく、ここ数年で製造された特定の8機が対象とされており、対象機種を保有しているエアラインは、ユナイテッド航空、シンガポール航空、エアカナダであることが現地で報道されています。

今回の問題が発覚した部分の製造工程は、サウスカロライナ工場が担当しており、同工場においては、以前から品質の悪さが指摘されています。
これまでにずさんな管理体制が内部告発されたほか、KLMオランダ航空は、同工場で生産された機体が許容基準を下回ると不満を示し、カタール航空は同工場で生産されたB787は受領しない契約となっているとされています。

なお欠陥箇所の改修には約2週間の時間を要する見込みですが、コロナ禍で運航便が少ないこともあり運航便に影響は出ないものとみられます。Photo : Boeing

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