中部国際空港を拠点とするエアアジアグループのエアアジアジャパンは、事業継続を断念し日本事業から撤退することを決定し、国土交通省に12月5日付けで全路線を廃止することを届け出ました。
エアアジアジャパンの日本事業撤退は2度目となり、1度目はANAとの合弁会社として設立されたものの、経営方針の違いにより2013年に提携を解消して撤退しています。
その後2014年に楽天、ノエビアホールディングス、アルペン、オクターヴ・ジャパン インフラストラクチャーファンドの出資を受けて日本事業に再参入し、2017年10月29日から定期便の運航を開始しました。
Photo : Airasia Japan 2014年の会社設立時の会見の様子
そして今年に入り新型コロナウイルスの影響が顕著に表れ、経営状況が著しく悪化したことから同グループのトニーフェルナンデスCEOは、日本事業に関しては、真剣に考えなければならない対象とし、資金に余裕があれば事業を継続できるとしながらも、近いうちにエアアジアジャパンに関して何らかの決定が下されるとし解散を示唆していました。
新型コロナウイルスの影響により日本の航空会社が事業閉鎖に追い込まれるのは今回が初めてとなり、今後影響は多方面に広がることが予想されています。
一時は、将来的に長距離路線へ進出しハワイ路線やアメリカ本土線の開設計画などを明らかにした同社ですが、志半ばで日本から去ることになります。Photo : Airasia