エアアジアグループでマレーシアのクアラルンプールを拠点とし国際長距離路線を担当するエアアジアXは、発注機材の違約金なしのキャンセルについてエアバスと交渉している模様であることがわかりました。
同社は先日、再建計画の一環として635億リンギット(約1兆6,170億円)の無担保債務を債権者に債権放棄を求めるなどして2億リンギット(約50億円)まで圧縮し、90%の減資を行なう計画を発表しましたが、エアバスに対しては発注機材の違約金無しのキャンセルを求めている可能性があるとされています。
同社は昨年8月、合計50億ドルを超えるA330neo×12機とA321XLR×30機を確定発注しました。A330neoに関しては第一段階で66機発注、第二段階として2018年のパリ航空ショーで34機追加発注していましたが、昨年8月のA321XLRの導入決定に伴い第二段階での発注分12機に変更し、合計100機の導入予定を78機へと変更し、最終的にA330neo×78機とA321XLR×30機を導入する契約となっています。
当初の計画では、A330neoの納入は2020年半ばに開始され、同機最大のオペレーターとなる予定でしたが、これらの機材計画が大きく変更となる可能性が高まっています。また経営状況が悪化しているエアバスを悩ませる新たな種となることが予想されており、債権放棄しなければ会社清算となる可能性もあるだけに、各債権者は難しい決断を迫られることになります。参考記事:New Straits Times Photo : Airbus