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三菱重工、スペースジェットの開発費を大幅に削減し事業を一時凍結も開発は継続することを発表

三菱重工は、新型コロナウイルスの影響を受けた航空機需要の低下により、スペースジェット開発事業を一時的に大幅に縮小することを発表しました。

同社は、開発状況と市場環境を踏まえ、M90開発活動は一旦立ち止まるとしながらも、型式証明文書作成プロセスは継続し、需要回復まで再開のための事業環境の整備に取り組むとし、開発費を大幅に縮小して事業は継続する方針を示しています。具体的には今年度の開発費600億円に対し、2021年から3年間で200億円とします。


Photo : 三菱重工

スペースジェットは、6度目の延期を経て2021年にANAに納入される予定でしたが、今回の決定を受け再度延期となります。同機はこれまでに日本のエアラインではANAグループが25機、JALグループが32機を発注しており現時点で総受注数はオプションを含め300機程となっていますが、今後受注数を維持できるかは不透明な状況となります。

開発が遅れていることにより開発当初最新鋭を謳っていた機材が旧世代に近づきつつあり、事業再開時に戦える機材であるかには懐疑的な意見があるのが現状となります。

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