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ヴァージンオーストラリア航空、東京/羽田~ブリスベン線の開設に意欲 開設可能日の延長を申請も運航可能な機材は保有せず

新型コロナウイルスの影響を受け、2020年4月に事実上の経営破綻に陥り、現在再建を目指すヴァージンオーストラリア航空は、今年3月からANAとのコードシェア便として開設予定であった東京/羽田~ブリスベン線の開設に今もなお意欲的であることがわかりました。

当初の計画では、羽田空港の国際線発着枠の拡大に伴い、オーストラリアに新規に割り当てられた発着枠を、カンタス航空との熾烈な争い経て、1往復分を獲得し日本に初乗り入れする計画でしたが、新型コロナウイルスの影響を受け、就航できず、急速な業績の悪化により事実上の経営破綻に陥りました。

その後経営再建計画の一環として長距離線用の機材(A330)を手放すことを決定し、羽田線の開設は構想外となったとみられていましたが、昨日7日オーストラリア航空当局は、ヴァージンオーストラリア航空から開設延期の申請があったことを明らかにしました。

この申請は11月2日に提出され、2020年10月31日から2021年10月31日までに乗り入れを開始することを要請するものでしたが、当局は2021年3月31日までを期限とすること決議したと昨日明らかにしています。この期間は、新型コロナウイルスの影響を受けた異常事態であることから、期限が近付くと再度延長される可能性がります。

今年8月同社は、ロサンゼルス線と東京へのフライトを無期限に停止するとしたものの、十分な需要が戻ったときに再開するとしていましたが、運航可能な機材を保有していないことから、両路線の就航は実現しないものと考えられていました。しかしながら今回の動きにより同社の日本への乗り入れが時期は未定ながら実現する可能性が生じています。なお前述の通り、同社が羽田線を実現するには、新たに長距離用機材をリースまたは購入で調達する必要があります。

現地でも、同社が期限切れとなるのを待つ選択肢があったにも関わらず延長申請を行ったことや、当局が申請を却下しなかった点から、再開の可能性は少なからずあるとの見方もあり、今後の動向に注目が集まります。Photo : Virgin Australia

追記:長距離線用機材を再導入することを検討している事が発表されました。詳細はこちら

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