運輸安全委員会は、2020年12月4日に発生したJALのB777-200型機(JA89789)の重大インシデントに関して、疲労破壊の特徴である貝殻状の模様を確認したことを発表しました。
当該機は、那覇空港を離陸し上昇中に左エンジンに不具合が発生し、左エンジンを停止させ、右エンジンのみで飛行し那覇空港に引き返しましたが、その後の点検でファンブレードが損傷していることが確認されていました。
これまでの調査の結果、以下の事実が判明しています。
ファンブレード(チタニウム合金製)は、エンジン毎に22枚装着されているが、そのうち15番ブレードは中程から、16番ブレードは根元付近から破損していた。
16番ブレードの破面には疲労破壊の特徴である貝殻状の模様(ビーチマーク)及び放射状の模様(ラジアルマーク)をが確認され、15番ブレードの破面にこれらの模様は認められなかった。 エンジンの型式は、プラット・アンド・ホイットニー社製PW4074型で、左側エンジンのファンブレードの総使用時間は、43,060時間、総飛行回数は、33,518回であった。
Photo: 運輸安全委員会