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ボーイング、需要回復後もB787はエバレット工場で製造しない見込み 同機向けの施設はフェデックスが引き継ぎへ

ボーイングは、航空機需要が回復後もエバレット工場でB787を製造しない見込みであることがわかりました。

ボーイングは、これまでワシントン州のエバレット工場とサウスカロライナ州ノースチャールストンにあるサウスカロライナ工場の2拠点で生産を行ってきましたが、新型コロナウイルスの影響などを受け、コスト削減の一環としてサウスカロライナ工場に集約することを発表しています。

同社は需要回復後に、どのような生産体制を構築するかには言及していなかったため、一部では再度エバレット工場で生産を再開する可能性を指摘する声もありましたが、ボーイングが同機向けに使用していたドリームリフターオペレーションセンターを間もなくフェデックスに引き継ぐ契約が近くまとまる見込みであることがわかりました。

ペインフィールドのメイン滑走路の西側にある専用のドリームリフターオペレーションセンターは、ボーイングがB787の組み立てのために、すべての主要構造部などを積み下ろすために使用されていた施設となり、日本から翼、ノースチャールストンからは後方および中央胴体セクション、カンザス州からは前方胴体、そしてイタリアからは水平尾翼を受け取る主要施設となっていました。

今回この施設をフェデックスが引き継ぐことになり、今後B787の生産はサウスカロライナ工場のみ生産することが決定的となっています。Photo : Boeing

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