韓国のLCC最大手のチェジュ航空のCEOは、競合他社がワイドボディを導入し始めている現状について触れ、今後も単一機種で運航することに専念すると強調しました。
韓国のLCCにおいては、ジンエアーがワイドボディのB777を保有、エアプレミアがB787のみを保有し運航を開始する予定、ティーウェイ航空がA330を導入予定、新興LCCのフライカンウォンがワイドボディ機の導入を検討してると伝えられています。
このような動きに対してチェジュ航空CEOは、ワイドボディの導入については否定的な立場を示し、「LCCのビジネスモデルは、単一機種で短距離路線に集中して効率性と低コストを最大化すること」とし「機種多様化に伴う初期投資と複雑化によるコスト増大などを克服することができる能力を確保した時にだけ、ワイドボディ機の導入を検討することができる」と述べ、自社に関しては時期尚早であるとし、今はB737MAXの導入のための準備を着実に行う段階としています。
また同社の現状においては、「財務的に困難な状況であるが、すぐに現金が枯渇したり、資金を調達する方法がないことは絶対ない」とし「売上高の80%を占める国際線が回復していない状況であることから、他社より赤字規模が大きくならざるをえない」としています。
今後大韓航空とアシアナ航空の統合により、両社傘下となるジンエアー・エアソウル・エアプサンは統合される予定であることから、韓国の大半のLCCはワイドボディを保有することになります。これまでも世界的にワイドボディ機によるLCCの成功はゼロといっていい状態が続いており、韓国で相次ぐLCCのワイドボディ機の導入がどのような結果をもたらすのか注目となります。参考記事:매일경제 Photo : Jeju Air