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ヴァージンオーストラリアCEO『ワクチンの接種が完了したら死人が出ようとも国境は再開すべき』

ヴァージンオーストラリア航空のJayne Hrdlicka CEOは、今後の国際線について語り、成人に対してのワクチンの接種が完了したら国境は再開すべきであるとの考えを明らかにしました。

同CEOは、現在オーストラリアがウイルスの感染拡大を最小限に抑えるために行っている❝要塞❞のような水際対策から、国境を再開すると国内にウイルスが流入し、その結果死人が出るかもしれないと認め、それでも国境を再開する必要性がある事を訴えています。その理由を以下のように述べています。

『我々は永遠にウイルスを排除することはできません。そんなことをしても誰の得にもなりません。我々は、世界の他の国々のウイルスや課題にさらされていないので、過去にないほど病気になるでしょう。ですから健康のためにも、経済のためにも、国境を開放する必要があるのです。我々は、国民の健康と安全を守ると同時に、オーストラリアを世界に開放する方法で、新型コロナウイルスと共存することを学ばなければなりません。私たちは、これまで多くの病気と共存してきたという事実を忘れています』とコメントしています。

そしてウイルスにおいてゼロを目指すのは目標になり得ないとし、議論すべきは、いつ国民と病院のシステムを守るために十分なワクチンを接種し、国際的な国境を開くことができるのかということであるとしています。

同CEOは、予てから社会的に最も弱い立場にある人々がワクチンを接種した時点で、国境の制限を緩和すべきだとの立場ですが、現実にはオーストラリア政府は全人口が打ち終えるまで国境再開しないものとみられています。

また最近ではゼロを目指す政策を続けいていた台湾でも感染拡大が広がり、水際対策にも限界があることが浮き彫りとなっているほか、初期にウイルスが深刻であった国々から経済が回復していることもあり、結果としてウイルスゼロを目指す国が最後まで経済的に影響を受けることが予想されます。Photo : Virgin Australia

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