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エアバス、2021年7月にもA350Fの開発を正式発表か

 エアバスは、開発が決定的とされるA350Fの開発を2021年7月にも正式発表する可能性があるあることがわかりました。

 これはBloombergが報じたもので、情報筋によると既に12社以上と話し合いの場をもっているとされており、今後取締役会で承認された後に正式に発表される見込みです。これまでの情報によると、開発には最低50機の受注が必要とみられていますが、既に多くの関心を集めていることから、この数を既に超えている可能性が高いと推測されます。

 また同機は全長219フィートのA350-900と全長242フィートのA350-1000の中間サイズとなる約230フィート、 エンジンはロールスロイス・トレントXWB-97、主脚は6輪となることが想定されているとし、このサイズにすることで貨物専用機として競争力のある航続距離や貨物パレットの搭載数を実現するとしています。

 A350の貨物機構想は2007年の開発時からあるものですが、当時は旅客機の開発を優先したことから、貨物専用機の開発は見送られる形となり現在に至っています。旅客機市場では、常にライバル関係にあり実力が拮抗するエアバスとボーイングですが、貨物機市場では、B747FやB777Fなどが活躍しているのが現状で圧倒的にボーイングが優位な状況であり、エアバスはこの状況を打破したい考えとみられます。

 貨物機市場は今後も安定的な需要が見込まれることも、A350Fの開発を後押しする要因となっており、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた旅客機市場に偏らない体制を今後構築していくとみられています。Photo : Airbus

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