アメリカ連邦航空局(FAA)は、テスト飛行中のトラブルや設計の成熟度不足を理由に、現在ボーイングが開発中のB777Xの承認を遅らせることがわかりました。
Seattle Timesによると、FAAはボーイングに対し、予定していた試験飛行数を増やす必要がある可能性を通達しており、このような影響により承認される時期は2023年後半以降になるとみられ、今後開発が遅延することが濃厚となっています。
このような状況になったのは、昨年12月にテスト飛行において、パイロットの指示なしに機首が急激に上下する「アンコマンド・ピッチ・イベント」が発生したことや、その他にもあらゆるシステム上のトラブルが発生していることが影響しています。
またFAAは、飛行制御装置のソフトウェアとハードウェアの両方に対する最近の変更を含む提案された変更点においても懸念しているとし、承認できる段階に達していないとの見解です。
また情報筋によれば、この審査においてはボーイングのこれまでのB737MAXの墜落事故などの影響を受けていないとしており、現在提起されている深刻な問題のリストは、規制上の厳しい注意に値するものであり、「ボーイングがFAAに対して『我々を信頼してください』と言えた時代はとっくに終わっている」と指摘しています。Photo : Boeing