アブダビ国際空港は、現在建設中の新ターミナルの工事を担当しているコンソーシアムと契約を解除したことがわかりました。
これはReutersが報じたもので、アラブ首長国連邦のArabtec社、トルコのTAV Insaat社、アテネのConsolidated Contractors Company社で構成されるこのコンソーシアムは、2012年にアブダビ国際空港のミッドフィールド・ターミナルビルの建設を受注しましたが、プロジェクトコストを超過したため、契約をキャンセルした模様です。
なお既に建設を引き継ぐ会社も決定しており、アブダビに本社を置くTrojan社が新たな受注会社となったとみられています。
このアブダビ国際空港のミッドフィールド・ターミナルビルは、当初2017年にオープンする予定でしたが、度重なる遅延が続いおており、2019年にはターミナルの建設はほぼ98%完了したと発表されたにも関わらず供用開始しない事態となっています。
Photo : Abu Dhabi Airport
一時は2021年にオープンするとの情報もありましたが、現在もオープンしておらず、現状においては新型コロナウイルスの影響によりこの65ゲートを有する新ターミナルが必要でないとの見方もあるほか、計画当初は、アブダビ空港を拠点とするエティハド航空が巨大ハブを構築することを基に設計したものの、実際にはエティハド航空が不振に陥り、アラブエリアではドバイが世界的なハブ空港となったことから、計画が狂ってしまっているのが現状となります。
これまでも開港時期は不透明でしたが、今回の契約解除により更にオープン時期が見通せない状況になっています。