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【注目】エアバス、A350Fの開発を取締役会が承認 ボーイングの牙城を切り崩しへ

 2021年7月29日、エアバスは取締役会がA350型機の貨物機の開発に着手することを承認したことを正式発表しました。

 A350Fの開発は、貨物市場において競争力と効率性の向上を求める顧客の声に応えるものとしており、2025年の就航を目指すことが明らかにされています。現在のところローンチカスタマーは発表されていませんが、これまでにカタール航空が意欲を示していることが明らかになっています。

 A350の貨物機構想は2007年の開発時からあるものですが、当時は旅客機の開発を優先したことから、貨物専用機の開発は見送られる形となり、貨物機市場においては、ボーイングの牙城となっているのが現実です。エアバスは、新たに貨物機市場においてもシェアを伸ばしたい考えで、旅客機市場で既に燃費性などが実証されているA350型機をベースとすることにより、より低燃費の貨物機を投入し、ボーイングの牙城を切り崩す考えとみられます。

 対するボーイングも貨物機市場においては、現在開発中のB777Xをベースとした貨物機を開発するとみられ、アフターコロナでも活況が予想される貨物市場で両社がどのような争いを繰り広げるの今から注目です。Photo : Airbus

カタール航空、A350Fが開発となった際のローンチカスタマーに意欲

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