オーストラリアのカンタス航空グループは、2,500名の従業員を再び一時解雇することがわかりました。
対象となるのはカンタス航空とジェットスターのパイロット・客室乗務員・地上職員など計2,500名の従業員となり、現在のところ2ヵ月にわたり人員を削減する見込みとしています。
この人員削減は、新型コロナウイルスの拡大によるロックダウンの影響によるもので、これまで市中感染を抑えることに成功していた同国において、感染が拡大していることにより航空需要が著しく減っていることが原因です。
5月には通常の国内線のほぼ100%を運航していたのが、7月には40%以下となっており、再び航空需要は減少に転じてしまっており、新型コロナウイルスの影響下での舵取りの難しさが露わとなっています。
当初新型コロナウイルスの感染者数が深刻な状況であった、アメリカ・イギリスが先行して経済や航空需要も回復しているなか、当初感染拡大を食い止めていた東南アジア諸国や台湾・オーストラリアなどは感染者数が多かった国々の初期の頃のような混乱となっており、オーストラリアの場合はその後者にあたりますが、今後それぞれの国が経済を優先して共存を目指すのか、徹底的な感染者ゼロを目指すかの政治判断により航空需要も左右されることになりそうです。
なおライバルのヴァージンオーストラリア航空CEOは、早期にウイルスとの共存を目指すべきとの姿勢を明らかにしています。Photo : Qantas