FSC 機材 航空ニュース

エティハド航空CEOがA380の運航停止について語る『私たちは慈善団体ではありません』

 エティハド航空のTony Douglas/トニー・ダグラスCEOは、運航停止措置としているA380型機について海外紙のインタビューに応じました。

 以前に同CEOは『A380を全機長期保管するという戦略的な決断を下しました。我々はもう二度とエティハドで同機を運航することはないでしょう』とコメントし、公式ホームページの機材紹介からA380が削除されたほか、同機のみに搭載されエティハド航空の象徴でもあった『レジデンス』に関する紹介も削除されたことが確認されています。

 今回のインタビューにおいて同CEOは、現在効率性を求め見直している機材構成において、A380はエティハド航空にとって経済的に見合わず、競争力をもたない航空機になったとしています。

 しかしながら同氏は、パンデミック後に主要路線が復活し、ロードファクター、航空券のイールドが戻るという条件で、A380が復活を遂げることができれば、最高の満足感を与えてくれることになるだろうとも語り、完全退役を明言することを避けました。また同機が運航されないことについて、非常に残念に思っているとし、利用者の目線から考えれば、A380は素晴らしい航空機であると語っています。

 そして今後の主力機はB787であることを明言し、「私たちは慈善団体ではありませんので、すべての事業や決定において非常に商業的でなければなりません。そのため、パフォーマンス、特に財政的にも環境的にも持続可能なパフォーマンスという点で、787は圧倒的です」と述べています。

 今回のインタビューで、依然としてA380の退役の可能性は極めて高いことかがわかりましたが、僅かながら復帰の可能性も残されており、全ては今後のコロナの航空業界にもたらす影響に左右されることになります。Photo : Airbus

エティハド航空、A350-1000型機を保管先からアブダビへフェリー 就航に向けた準備を開始

エティハド航空CEO『A380は商業的に持続可能な航空機ではない』BIG is Beautifulは終わり

エティハド航空、B777-300ERを全機退役させる方針 B787とA350を主力に