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遠東航空(ファーイースタン航空)の会長が運航ライセンスの再発行を要求 貨物便から再開の意向

 2019年に運航停止となった台湾の遠東航空(ファーイースタン航空)の張剛維会長は、航空局に対し運航ライセンスの再発行を要求していることがわかりました。

 同会長は、会社の資産を流用した疑いで1年間拘束され、保釈金を支払い保釈されていますが、今回運航再開に向け取り組む方針であることを明らかにし、これまでの航空局の対応を批判しています。

 具体的に、台湾航空局(CAA)は、事前に運航停止の通知を行わなったとして2020年1月31日に同社の運航ライセンスを取り消しましたが、この手続きが法に基づかないものとして同社は不服を申し立て、これが6月に撤回されました。その後すぐにCAAが修正手続きを行い正式に運航ライセンスが取り消されましたが、同会長は不当に停止措置とされたこの約半年間で多大な損害を被ったとしています。

 なお運航再開に向けて、和解を前提にライセンスを再交付するよう求めており、仮に再交付されなければ同期間の損害として50億台湾ドル(約200億円)の補償を求める考えを示しています。

 また運航再開にあたっては現在も国内3空港で保管する7機の航空機で、現在需要が旺盛な貨物便から再開する予定としており、既に新たな投資家も見つけており、運航再開に向けて支障は無いとしています。また、これらの行動は、会社や従業員を守るために行っているものとし、必要であれば自身は身を引いても構わないとしています。11月24日には、航空局と協議を行う予定としており、今後同社が復活を遂げられるのか注目となります。

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