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エアバス、A321XLRの試作機の機体組み立ての工程が間もなく完了することを発表

 エアバスは、ナローボディ機の世界最長の航続距離を誇ることになるA321XLRの試作初号機(MSN11000)の機体組み立ての工程が間もなく完了することを発表しました。

 この機体は、2022年から始まる飛行試験と型式証明プログラムに使用される予定で、2023年の量産と就航に向けた道筋をつけるために計画された3機の試作機のうちの最初の機体となります。


Photo : Airbus

 この機体は、ハンブルクにある同社の最終組立施設で作業が進んでおり、胴体、尾翼、主翼はすでにリベットで結合されており、燃料タンク、油圧システム、キャビンシステムなどの内部部品のほとんども取り付けられている状態です。また同機はすでに与圧テストと客室システムのテストを受け、現在は次の組立ステーションに向かっており、最終的な地上テストが今後行われる予定となります。

 A321XLRは、2019年に開発が発表され、初年度だけで450件以上の受注を獲得しました。利用者目線では、ナローボディ機で長距離移動する時代が訪れ機内の快適度が危惧されますが、航空会社にとっては効率的に長距離輸送ができる機体として期待されており、注目を集めている機体となります。なお日本線においては、ジェットスターが日豪線に投入する予定としています。

 現在のところ2022年に同機の初飛行を行い、2023年には量産を開始する予定としており、コロナの影響で大型機の発注を控えるとの予測もあることから、今後も受注を伸ばすことが予想されます。

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