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カンタス航空、A320&A220ファミリーを最大134機導入することでエアバスと基本合意 ボーイング敗れる

 カンタス航空は、国内線機体更新においてA320&A220ファミリーを選定し最大134機を導入することでエアバスと基本合意したことを発表しました。

 カンタス航空の機材更新を巡っては、新規受注を獲得するためにエアバスとボーイングが熾烈な争いが繰り広げられていることが伝えられていましたが、同社は、更新機材としてエアバス機を選定しています。

 今回合意したのは、A320&A220ファミリーを最大134機を導入するものとなり、A321XLR×20機とA220×20機の合計40機については、カンタス航空取締役会の最終決定を経て、2022年度末までにエアバス社と正式契約を締結し、既存のボーイング737-800およびB717の段階的な廃止に伴い、10年以上にわたる航空機の購入権オプション94件をさらに保有するものとなります。

 また今回の発注は、ジェットスターがエアバスと締結している100機以上のA320neoファミリーの契約に追加されるものです。この新規契約の一部には、これら2つの注文を組み合わせることで、カンタス航空、カンタスリンク、ジェットスターが今後10年以上にわたり必要に応じてA320とA220の両ファミリーで合計299機の納入を引き受けられるようにすることが含まれています。

 今回の合意に伴いカンタス航空のAlan Joyce CEOは以下のように述べてます。

『この計画は、納入と支払いが今後10年以上にわたる長期的な更新計画ですが、航空機発注のリードタイムも同様に長いため、今決定する必要があります。また、次世代ナローボディ機の需要が大きく伸びると予想される時期を前に、価格設定を固定しました。これは、お客様、従業員、株主の皆様にとって良いニュースです。

 エアバス、ボーイング、エンブラエル、そしてエンジンメーカーには、このプロセスにおける努力に感謝します。これは非常に難しい選択でした。どの選択肢も、安全性、性能、排出ガス削減といった私たちの主要な要件を満たしていました。しかし、航続距離やコストなど、わずかなメリットをこれだけの機数で、しかも20年という長期にわたって享受できるのであれば、エアバスは優先交渉権者として正しい選択でした。

 エアバス社との契約は、今後数年間のニーズの変化に応じて、A320neoとA220の全機種を選択できる柔軟性を備えているという利点もありました。また、ジェットスターとカンタス航空の発注をA320型にまとめることができることも要因の一つでした。A320はカンタス航空国内線にとって新しい航空機ですが、15年以上にわたってジェットスターの成功を支え、最近では西オーストラリア州の資源産業を運航していることから、すでに素晴らしい航空機であることは分かっています』と述べています。

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