成田空港 航空ニュース

成田空港の新滑走路&B滑走路の延伸工事の進め方

 成田空港は、今後機能強化を目的とし、新滑走路(C滑走路)の建設工事とB滑走路の延伸工事を予定していますが、その進め方を紹介します。

 この工事においては、B滑走路を2,500mから3,500mへの延伸工事、3,500mのC滑走路の建設、計7,471mの誘導路の新設、空港敷地を1,198haから2,297haに拡張することが計画されています。

 B滑走路においては、北側に1,000m延伸し3,500m、幅員60mの滑走路を整備し、滑走路の東西に騒音軽減のための防音堤を設けます。また新たな進入灯は、県道・市道・調整池と交差することから一部橋梁形式で整備します。

 B滑走路の工事においては、東関東自動車道のトンネル化や成田市道の廃止及び補償道路工事の整備が必要となり、交通が分断されないよう、B滑走路延伸部に補償道路の整備を進めます。現在は、埋蔵文化財調査を実施中ですが、2022年秋にも準備工事として東関東自動車切り回し工事に着手し、その後本格工事となる東関東自動車道地下道化工事及び造成工事を実施します。

 C滑走路においては、3,500m、幅員45mの滑走路、計6,200m、幅員23mの誘導路を整備し、滑走路の縦断勾配は、現況の地形を活かし、標高20m~33mで整備します。

 C滑走路の拡張工事においては、多古・芝山町道等の廃止及び付替が必要となり、交通が分断されないよう、付替・補償道路の整備を進めます。現在は、埋蔵文化財調査を実施中ですが、2023年度にも準備工事として高谷川排水整備工事に着工し、その後本格工事となる、付替、補償道路工事・空港造成工事に着手する予定です。

 以上の工事により、首都圏(羽田・成田)の年間発着回数は100万回規模まで増加する予定です。またこの工事は、新空港建設に匹敵する大規模な工事となり、完成は2029年3月末を予定しています。また空港敷地が大幅に拡大し、新滑走路の視認性を確保するために新管制塔が建設されることも決まっており、その高さは国内最高となる約120m級となる見通しです。Photo : NAA

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