ブリティッシュエアウェイズ、イベリア航空、エアリンガスなどがメンバーのIAG(インターナショナル・エアラインズ・グループ)は、アリタリア航空の実質の後継エアラインとなるITAエアウェイズとの提携に関心をもっているとイタリアの現地紙が報じています。
IAGは、買収が決まっていたエアヨーロッパにおいて、当局が反対する意向を示したことにより昨年12月に買収を断念していますが、この買収資金があることや、イタリア市場においてグループのシェアを広げるために、ITAのグループ入りを含め関心がある模様です。
ITAを巡っては、現在ルフトハンザグループがITAの株式を15〜40%取得することを提案したとみられているほか、既にコードシェアを契約を締結したデルタ航空も株式の取得に関心を示しているとみられ、今回IAGが更に関心を示したとみられることから、各社が加盟する全アライアンスがITAの取り込みを検討しているとみられます。
イタリア政府は、アリタリア航空時代に続き現ITAにわたる航空事業において、投資家による速やかな解決を求めており、2025年まで国からITAに13.5億ユーロの援助金が支払われた後は、ITAは自立して経営していくことが計画されています。
現段階では、ITAがルフトハンザグループに好意的な態度を示していることから、今後ルフトハンザグループ入りする可能性が指摘されていますが、関心を示す全エアラインに資金力があることなどから、今後どのような展開になるのか、見通すのは難しい状況となります。Photo : ITA