ヤマトホールディングスとJALは、持続的、かつ強靭な物流ネットワークの構築に向け、首都圏から北海道、九州、沖縄地域への長距離輸送に貨物専用機の運航を2024年4月から開始すると発表しました。
ヤマトグループをはじめとした物流事業者は、2024年4月1日から自動車運転業務の年間残業時間が上限960時間になることによる長距離トラックの輸送力の確保、代替手段の検討など、対処すべき課題を多く抱えています。また近年、全国各地で発生する大雨や大雪、地震などによる物流網寸断リスクへの対応を強化していく必要もあります。
一方、JALグループも、長期的な人口減少による国内路線の多頻度小型化の影響に加え、昨今の新型コロナウイルス影響下の環境変化による旅客機床下貨物スペースの減少などの課題を抱えており、新たな供給創出の必要があります。
今回、ヤマトグループが機体を導入し、JALグループのジェットスタージャパンが運航を担い、これまで長距離輸送を担ってきたトラック、鉄道、フェリー、旅客機床下貨物スペースにくわえ、新たな輸送手段としてフレイターを活用することで、安定的な輸送力の確保やサービス品質の維持・向上を図ります。
なお運航は2024年4月から、羽田・成田空港と、新千歳・北九州・那覇空港間で開始する予定となります。
【導入機材】
使用機種 ：エアバスA321ceo P2F型機
※旅客型機（中古機）を貨物専用機に改修
導入機体数 ：3機
最大搭載重量 ：28t/機（10t車約5～6台分）Photo : JAL
