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A380を再利用したホテルが2024年までにトゥールーズ・ブラニャック空港近郊にオープンへ 航空ファンがターゲット

 2021年に生産プログラムが終了した世界最大の旅客機のA380を再利用したホテルが、2024年までにトゥールーズ・ブラニャック空港近郊にオープンする計画があることがわかりました。

 このプロジェクト『Envergure』は、エアバスで15年間エンジニアを務めたFrédéric Deleuze 氏が考案し、不動産・ホテルグループのGroupe Duvalと契約し、2024年までにエアバスの拠点のトゥールーズ・ブラニャック空港近郊に31室の通常客室と2つのスイートルームを備えたA380を改修したホテルを建設するものとなります。


Photo : projet-envergure

 ホテルは、25室のダブルルームと6室のファミリールーム(2室のスイートルームを含む)、合計31室の客室を設置する予定で、スイートルームの1部屋はコックピット内に設置され、もう1部屋はA380の内階段を利用してメゾネットタイプとすることが予定されています。なお客室はカテゴリーによって16m2〜24m2、スイートルームは40m2の広さを確保し、ホテル横にはレストランを併設する予定です。

 このホテルを考案した同氏は『何千時間の作業と多くの資源を使い製造した航空機をスクラップにする行為は無駄である』と述べ、退役したA380がスクラップする姿を見てこのホテルを考案したとしてます。

 現時点では、コンベンション&エキシビションセンター「ミート」や航空博物館「アエロスコピア」の近くに建設される予定となり、航空ファンの利用を想定しているとし、エアバスの一大拠点で飛行機三昧の旅行ができることになりそうです。

 現在このプロジェクトにおいては、投資家を募っている状況ですが、計画が具体化していることから、現地では実現の可能性が高いプロジェクトと認識されています。

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