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航空機リース会社が就航先の空港でロシア機の差し押さえを開始

 EUがロシアへの制裁の一環として、欧州のリース会社に対してロシアの航空会社とのリース契約を解除するよう指示した事を受け、リース会社が航空機を確保する動きを開始しています。

 EUは、航空産業に関連するすべてのロシアへの輸出の全面禁止を決定しており、航空機や部品の販売だけでなく、航空機のリースを含むあらゆるサービスの提供を対象としています。この制裁措置により、新規取引は即座に禁止されていますが、既存契約に関して解除するための猶予期間が30日間を与えられており、この期限が3月28日となります。

 現在リース会社はどのように航空機を回収するかなどが課題となっていますが、現時点では、ロシアの航空会社が運航した目的地の空港で差し押さえる動きが始まっています。

 これまでに差し押さえられたとみられるのが、イスタンブールにてポベーダ航空のVQ-BTC、メキシコシティにてノードウィンド航空のVP-BJP 、ジュネーブにてアエロフロートロシア航空のVP-BOE、アムステルダムにてVP-BACなどとなり、今後も差し押さえ機が増えていくとみられます。

 今後ロシア側は、オプション権を行使してリース機を購入に切り替える方法を模索しているなどの動きも伝えられていますが、現実にはその取引も難しいとみられ、この措置が長引けば、ロシアの航空業界は衰退していくとみられます。Photo : Nordwind Airlines

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