ロシア政府は、国内エアラインに対して今後事態が悪化した場合、政府が保護できるのはフラッグキャリアであるアエロフロートロシア航空のみであることを通達した模様です。
現地メディアによれば、この通達は先月末に国内エアラインの幹部を集めた会議で通達されたとしており、上記の通達のほか、当面はリース会社と航空機の差し押さえを延長する交渉を行うよう指示があったとしています。
また政府は、リース機を買取ることを検討していますが、金融制裁によりそれも厳しい状況であることから、現時点では解決策を見つけるまでリース機を返却せず保有する方針とみられ、所有はロシア政府のものとなるとみられます。
なおアエロフロートロシア航空としては、機材を返却せず国有化することは、今後会社が個別対象となって制裁を受ける可能性があることを危惧しているみられており、仮にリース機を奪い取るという判断を下した場合、ロシアの航空会社の信頼は地に落ち、今後再建が難しくなるとみられます。
なお現在リース会社は、飛行機禁止空域が設定されていないトルコなどの第3国を経由して返却を行うよう求めている模様です。Photo : Airbus