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エールフランス航空のB777-300ERのインシデントにおいて、クイックアクセスレコーダーは正常を示している模様

 現地時間2022年4月5日、エールフランス航空が運航したニューヨーク/JFK発パリ/シャルルドゴール行きAF11便にて、着陸時に一時制御不能となる重大インシデントが発生しましたが、このトラブルにおいて飛行情報を記録しているQAR(クイックアクセスレコーダー)は、正常を示していることがわかったとフランスのLa Tribuneが報じています。

 QARは、航空機メーカーと航空会社のために、2つのブラックボックス(FDR、CVR)とほぼ同じデータを記録しており、初期の調査段階では、機器に異常は見られずパイロットの操作などに対して正常に作動したことが確認され、ボーイングがこの見解を示している模様です。※ブラックボックスのアクセス権は事故調査官のみ

 またデータからは、TO/GA(take off-go around)スイッチが4回作動したことが確認されているとしており、通常の手順と異なることから、パイロットによる何らかの操縦ミスの可能性があることを指摘しています。

 この報道に対してフランスの航空事故調査局(BEA)は、現在も調査段階であり、全容が把握できた時点でのみ結果を公表するとしています。

 現時点で、BEAが緊急的に飛行禁止措置を出していないこと、ボーイングの体質がB737MAX墜落事故時と異なること、同型機の長年の安全運航の実績を考慮し総合的に考えると、機体の欠陥という線は低いものと推測されます。ただ調査結果を待たず判断するのは時期尚早であることから、今後の調査結果には注目が集まります。Photo : Air France

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