2022年4月20日、中国民用航空局(CAAC)は、先月墜落した中国東方航空MU5735便の墜落事故についての初期報告書を公開しました。
国際民間航空条約の加盟国となる中国は、墜落事故から30日後に初期報告書を作成する義務を負っていることから、今回報告書が公開されています。
調査報告書によると、乗務員および客室乗務員は十分な資格を有しており、整備不良も確認されなかった。また当該機は危険な貨物を積載しておらず、気象条件も良好で、ナビゲーションおよびモニタリング機器などの計器類も正常であったとし、現時点で原因は究明できておらず、報告書から新情報も確認されていません。
なおブラックボックスは深刻な損傷を受けていることから、内容の復元とデータの分析作業はまだ続いているとし、原因究明にはもうしばらく時間を要するとの見解を述べています。
ここ最近中国当局は、民間航空機のパイロットの健康状態や精神状態に関するチェックを強化していることがわかっており、このようなことから、以前から一つの説されているパイロットによる故意の墜落(自殺)が中国ネット上で墜落原因とする声が広がっていますが、中国当局は、原因はまだわかっておらず、パイロットに対するこうした措置は、墜落の原因が特定されたことを示すものと受け止めるべきではないと述べています。Photo : China Eastern Airlines