ボーイングは、2022年8月にもB787型機のデリバリーを再開する可能性が高いことがわかりました。
同社のDave Calhoun CEOは決算発表時に「我々はB787型機の出荷プロセスに戻る最終段階にある」とコメントしたほか、同社のStan Deal民間航空機部門社長兼CEOがファンボロー航空ショーで787の納入再開時期について「非常に近いと言うしかない。野球で例えるとの9回くらいでしょう」と述べていることから近日中に再開に向けた動きがあることがわかっています。
またアメリカン航空のDerek Kerr CFOは決算説明の場において、受領を予定する13機のB787のうち最初の2機を8月に受領予定であると明らかにしたことから、現時点で8月のデリバリー再開が有力とみられています。
ボーイングの主力機となるB787型は、機体の品質問題により2021年5月以降納入が停止されており、FAAは2022年2月15日に、今後航空会社へ納入する前に、FAAが機体毎に審査を行うことを明らかにしています。これまでにイタリアのサプライヤーが製造したチタン製部品に不具合があったことや、三菱重工の繊維複合材部品の汚染などが指摘されており、後者においては炭素繊維強化プラスチックを接合した部品の接合強度に問題が生じる可能性などが問題とみられています。
これまで幾度となくデリバリーの再開が遅れているB787ですが、果たして今回は新たな問題が発生せず納入再開に漕ぎつけられるのか注目です。Photo : Boeing