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ITAエアウェイズの民営化に暗雲が漂う ルフトハンザは苛立ち『我々の忍耐は無限ではない』

 イタリアのドラギ首相が辞任したことを受け、国営のITAエアウェイズの民営化に暗雲が漂い、今後白紙化される可能性も出てきました。

 これまでITAエアウェイズの民営化に積極姿勢であった同首相ですが、同首相が辞任することで民営化に向けた動きが停滞しており、場合によっては白紙化される可能性も取り沙汰されています。また、次期政権を担うことが有力視されているジョルジア・メローニ氏は、売却を急ぐべきできない考えを示していることから民営化に暗雲が漂っています。

 ただ同首相は、自身が暫定首相である期間である今後数週間以内に合意に達したい意向を示しており『ITAエアウェイズに関しては次の政府に任せることではない。私たちは最後まで義務を果たさなければなりません。』 と述べており、今後は同首相が暫定首相である期間中に合意に達するかが注目となります。

 また当初の予定よりもITAエアウェイズの売却が遅れていることに対して、買収を予定しているルフトハンザCEOは苛立ちを示しており『我々の忍耐は無限ではありません。彼らはパートナーを必要としており、我々は正しいパートナーです。』と述べ、民営化の手続きの迅速化を訴えています。

 現在までにインディゴパートナーズが撤退したことから、ルフトハンザグループとエールフランスKLMグループが売却先の候補となりますが、現時点では売却手続きが進んだ場合はルフトハンザグループが有力とみられています。Photo : ITA Airways

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