マレーシア航空は、保有するA380の全機の運航を停止していますが、定期的にフライトを実施しているのをご存知でしょうか?
同社は、新型コロナウイルスの影響が決定打となり、A380の運航を完全に停止し、現在保有する6機全てを売却する予定ですが、実は定期的にフライトを実施しています。
このフライトは、数週間に一度実施されており、クアラルンプール国際空港を離陸後、約20分~50分のフライトを行い再びクアラルンプール国際空港に戻るというもので、直近では9月1日に9M-MNAがMH5109便として約30分の飛行を行っています。この動きをみると、同社がA380を再運用する準備を進めているようにも考えられますが、その答えを同社のオセアニア地区マネージャーのGiles Gilbert氏が明らかにしています。
その答えは、航空機の運用を維持し整備性を確保することで購入可能な状態にしておくためのものとしており、売却に向けたプロセスの一部であるとしています。
同社は2022年末までに同型機を売却もしくは、部品として売却することを目標としていますが、これをより実現性の高いものとするために、単純に保管するだけでなく、すぐに稼働させることができるよう維持している模様です。中古市場では価値が大幅に低下している同型機において、今回のマレーシア航空の対応が功を奏し、売却に成功するのか今後も注目です。Photo : Airbus