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エミレーツ航空、不仲とされていたルフトハンザとのコードシェアに意欲 アジア戦略でルフトハンザも応じる可能性も

 エミレーツ航空のTim Clark社長は、ルフトハンザドイツ航空とのコードシェアに意欲を示しています。

 これはベルリンで開催された経済サミットの場で同社長が明らかにしたもので、ユナイテッド航空とのコードシェアが実現したことを例にあげ、ルフトハンザドイツ航空との協力も相互にメリットがあるとして、今後コードシェアを実施することに意欲を示しました。

 これまで両社は不仲とされ、エミレーツ航空側は、ルフトハンザドイツ航空がエミレーツ航空のドイツでの路線拡大を阻止するロビー活動を行っていると批判したことがあるほか、ルフトハンザドイツ航空側は、エミレーツ航空が政府から支援を受けていることから、不当な競争環境にあるなどと批判したこともあり、一切の協力をしてきませんでした。

 今回ルフトハンザ側も前向きな姿勢を見せていると現地では報道されており、これはロシア上空の飛行ができなくなり、極東まで迂回ルートが必要になったことから、その解決策としてエミレーツ航空との協力することを検討していることや、コードシェアでオーストラリア線に進出することを検討していることなどが指摘されています。

 なお欧州エアラインの極東への迂回ルートは、恒久的なものになる可能性があることから、各社が対応をおこなっており、現にフィンエアーがカタール航空と協力関係を築くなどの対応をとっており、アジア戦略においては重要な課題とされています。

 対するエミレーツ航空は、競合するカタール航空に劣らないよう、フランクフルト、ミュンヘン、デュッセルドルフ、ハンブルグの就航地に加え、コードシェアでベルリンに進出したい考えとみられており、今後この2社がコードシェアを実施するのか注目となります。Photo : Lufthansa

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