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ANAグループの中期計画における3社(ANA・ピーチ・エアージャパン)のブランド戦略の詳細

 ANAは、2030年に向けた新・経営ビジョンおよび2023-2025年度ANAグループ中期経営戦略を策定しましたが、エアージャパンの就航による3ブランドで世界の需要を幅広くカバーする計画としています。

 マルチブランドの最適化と貨物事業の拡大による利益最大化を目指すとし、3ブランドの展開により航空事業の市場シェア拡大と利益拡大を目指し、就航路線・ダイヤ・便数等を機動的に調整します。また、マーケティング連携やブランド間の回遊性向上、協業・機能集約により収益性の向上を目指し、コンビネーションキャリアの強みを発揮した貨物事業の収益最大化を図ります。

国際線のブランド別のターゲットエリア

国内線のブランド別のターゲットエリア

Photo : ANA

<ブランド戦略>
【ANA】顧客体験価値の最大化、強靭なコスト構造の維持、ネットワークの再構築による収益性の強化
・人とデジタルの融合によりあらゆるシーンでのお客様サポートやスムーズな体験をご提供する ANA Smart
Travel の実現
・ANA マイレージクラブの強化、ANA 経済圏活用により顧客エンゲージメントを強化し顧客生涯価値を向上
・メリハリのあるハンドリングや DX、省人化による競争力のある生産体制の構築
・国際線での羽田・成田路線の積極的再開・増便と国内線での幹線を中心とした路線展開

【ピーチ】 レジャー層を中心にアジアからの訪日需要の獲得と機体数の適正化による収益性の重視
・合理的で納得感のある価格、シンプルで使いやすい仕組み、気軽な旅の提供
・国際線は、航空流動の多い短中距離アジア、レジャー・訪日需要の多い路線を中心に展開
・国内線の関西・成田をハブとした収益ベースの構築、地域創生を軸とした新規需要の創出

【エアージャパン】 2023年度下期中に就航、訪日需要の獲得と事業効率性の実現
・LCC と競合可能な運賃水準で、自分好みに選べるサービス、今までに無い快適さを提供
・訪日市場の規模・成長性が大きい東南アジアの主要都市に就航し、訪日需要の獲得
・LCC ナレッジも活用し、高い事業効率性を実現しながら、品質も武器に競争優位性を確立

ANA、中期経営戦略を策定 2025年度までにコロナ以前比で105%を供給 機材は2030年度までにコロナ以前を超える保有機数としB787は100機以上保有へ

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