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フィリピン航空、長距離路線増強のためのワイドボディ機の取得に苦慮『なかなか見つからない』

 フィリピン航空のStanley Ng COOは、長距離路線増強のためのワイドボディ機の取得に苦慮していることを明らかにしました。

 同COOによれば、需要の回復により長距離路線の拡大を計画し、そのための機材を探しているものの、サプライチェーンの問題などにより、航空機やスペアパーツをめぐり世界の航空会社との争いが激しくなっており、業界の成長が抑制されている状況になっているとし、機材がなかなか見つからない状況であると現地紙に対して述べています。

 また同社は経営状況に悪化により、一部のA350型機を手放しましたが、現在A350を取り戻すのは難しく、新機材の納入は最短で2025年なるとし、中古機の購入は、同社のビジネスモデルに合わせて内装を変更するのに必要な時間とコストを考えると、選択肢から外れるとしています。

 このようなことから、今年は長距離路線の新規就航を見送る見通しであるとし、現在業界が需要があるにも関わらず事業を拡大できない状況であることが浮き彫りとなっています。Photo : PAL

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