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アシアナ航空の非常口開放トラブルで飛行中に開かないはずの扉がなぜ開いたのか

 現地時間2023年5月26日、アシアナ航空機において、着陸直前に非常口が開くトラブルが発生しましたが、通常飛行中に開くことができないとされる非常口がなぜ開いたのかが、トラブルの詳細がわかると共に明らかになってきました。

 このトラブルは、チェジュ発テグ行きのOZ8124便(機材:A321/HL8256)で発生し、テグ空港着陸直前となる12時35分頃に突如非常口の扉が開き、機内に突風が流れ込みました。

 後の調査により、非常口に着席していた男性が意図的に非常口を操作したことから非常口が開放されたことがわかっており、当時着陸直前で客室乗務員が全員着席していたこともあり、男性の行動を制止することができなかった模様です。なおこの男性は逮捕され現在事情聴取が行われていますが、黙秘しているとの事です。

 ここで多くの方が疑問に思ったことが、非常口はそんな簡単に開くのかという疑問。

 通常航空機は、飛行中に非常口の開放操作を行っても開けることができないとされており、これは与圧により、機内は機外より圧力が高くなっていることが理由で、人の力では開けることができないとされています。

 今回この質問は現地メディアがアシアナ航空側に行っており、アシアナ航空は『高い高度で運航中のときは、機内の中と外の気圧差で扉が開かないが、着陸直前で気圧差が無くなっていく状況であったことから扉を開くことができたとみられる 』と説明しています。

 このトラブルが発生したのは、高度200~250mであったとされており、今回この高度で非常口は開くことが証明されたことになり、多くのエアラインで再発防止策が検討されることになると考えられます。Photo : KBS

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