成田空港 筆者おすすめ記事 航空ニュース 貨物

成田空港の新貨物地区の整備のイメージ 継越需要も取り込む東アジアの貨物ハブを目指す方針

 先日開催された『新しい成田空港』構想検討会においてワンターミナルの全体像が示され注目を集めましたが、同時に新設が予定されている新貨物地区の整備のイメージを紹介します。

 成田空港は、日本の国際貨物便の受け入れ空港としての役割を担っていますが、今後直送需要とともに三国間継越需要も取り込み、路線便数ともに多様な航空物流ネットワークをもつ東アジアの貨物ハブ空港を目指す方針としています。

 このようなことから、最高水準の物流効率性を追求する新貨物地区を整備し、空港隣接地との一体的運用や圏央道とのスムーズなアクセスができ、環境負荷の低減や地域発展にも貢献する貨物取扱施設を実現する計画となります。また継越拠点として選ばれる制度面の対応として、フォワーダーが自由にフライトを組み合わせ可能な継越手続きの実現や貨物便に対するオープンスカイ、以遠権活用の検討をしています。

 現時点の想定では、2030年代初頭に新貨物地区供用を開始し、その後需要に応じて順次拡大する計画となります。なお現在の北貨物地区に関しては、事業者との協議・外部環境・経営状況・財務状況を鑑みて、あり方を検討するとしています。

 また今後は、自動化の取り組み、空港内の上屋・フォワーダー施設と隣接地との連携など関係者と実務的な調整を進めながら、基本計画に向けた検討をさらに深度化する必要があるとの認識を示しています。

 成田空港が大きな役割を担っている国際貨物便においては、新貨物地区の整備や滑走路増設などによる空港機能強化により、新規需要を獲得することやアジアの貨物ハブの地位を獲得することが期待されており、旅客・貨物の両方で存在感が際立つ空港に生まれ変わることが期待されています。Photo : NAA

成田空港が計画するワンターミナルの整備の進め方 最終的に大型機換算で固定100スポットを含む190スポットを想定

【注目】成田空港、新ターミナルの候補地およびターミナル内のイメージを公開 新ターミナルは第2ターミナル南側への建設が最有力

成田空港の新規就航・増便まとめ※随時更新