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アシアナ航空労働組合、改めて大韓航空との統合に反対を表明 経営陣の告訴も視野

 アシアナ航空の労働組合(パイロット組合を含む)は、改めて大韓航空との統合に反対を表明しました。

 同労働組合は、大韓航空によるアシアナ航空の買収に反対であると表明し、統合後の雇用に関しても100%雇用を継続するとの文書での回答が得られていないなどとし、抗議しています。

 また買収以前に、アシアナ航空に導入される予定であった2機のA350型機が大韓航空への移管が決まったとし、これによりアシアナ航空が得られる利益が失われたとして、これに関わった経営陣を告訴する方針としています。

 また先日決まったアシアナ航空の貨物事業のエアインチョンへの売却に関して、今後大韓航空が韓国の航空貨物事業を独占的に運営するために、エアインチョンという小規模貨物エアラインを選定し、EU審査の通過を目指した形式的な対処であるとし批判しています。

 このようなことから、統合を阻止するために貨物エアラインのパイロットの総退職、国民に向けた情報発信、経営陣に対して背任の告発、EU当局との面談を検討するとしています。

 現時点でこの動きが両社の統合に影響を与えるかは不透明ですが、懸念事項であるのは事実となり、今後どのような展開となるのか注目となります。Photo : OZUNION

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