FSC 事故・トラブル 航空ニュース

ラタム航空のB777-300ERの離陸時のテイルストライク事故は単純すぎるパイロットのミスが原因

 2024年7月9日に発生したラタム航空のミラノ発サンパウロ行きのLA8073便で発生した離陸時のテイルストライクは、パイロットの単純なミスであることがわかりました。

 この事故においては、運航機材となるB777-300ER(PT-MUG)が、離陸時にテイル部分を約700mにわたり擦りながら離陸したものとなり、当局が発表した予備調査においては、パイロットの単純なミスであったことが明らかになっています。

 この単純なミスは、パイロットがフライトマネージメントシステムをプログラムする際の入力において、実際の離陸重量ではなく、誤って航空機の燃料を除いた総重量となるゼロ燃料重量を入力した事が原因とみられ、これにより誤った数値のもと本来よりも機首上げ操作が早く行われたことから、このトラブルが発生したとみられています。

 なおこのフライトにおいては、訓練中の機長、教官機長、交代機長の計3名の機長資格者が乗務しており、この単純なミスに誰も気付かなかったことも問題視されています。Photo:LATAM Airlines

エールフランス航空のA350-900型機がトロント空港で着陸を試みた際に尻もち

ブリティッシュエアウェイズのA321型機が強風に煽られたもののテイルストライクをギリギリで回避

UPSのB747-400F、仁川空港駐機中に尻もちするトラブルが発生