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ANA、旅客機と貨物機のB777にサメ肌フィルムを採用 旅客機と貨物機に採用した初のエアラインに

 ANAグループは、サメの肌の微細構造を模倣した表面フィルムであるAeroSHARKをルフトハンザテクニックの協力の下採用し、運航を開始しました。

 最初にフィルムが装着されたのは、ANAカーゴのB777F(JA771F)となり、本日から成田~シカゴ線の定期貨物便の運航を開始しました。また来春までにAeroSHARK技術を旅客機B777-300ER(JA796A)に拡大する計画で、二酸化炭素排出量を削減するANAの取り組みがさらに強化されます。


Photo : Lufthansa Technik

 約50マイクロメートルのリブレットで構成される表面構造を採用しているAeroSHARKは、サメの皮の特性を模倣しているため、航空機の流れに関連する部分の空気抵抗を最適化することで、摩擦抵抗が大幅に減少し、燃料消費量とそれに伴う排出量が約1%削減されることが期待されています。

 今回の導入に伴いANAの辻浩平取締役は「B777機へのAeroSHARK技術の導入は、当社の持続可能性戦略における重要な節目であり、当社の全機体で二酸化炭素排出量を削減するというより広範な目標の達成に貢献します。当社は、B777の旅客機と貨物機の両方にこの革新的な技術を導入した世界初の航空会社であることを誇りに思っており、卓越性の提供と炭素排出量の削減への当社の取り組みを強化します。」と述べています。

 なお同グループは、これら2機の運航を通じ、その効果を検証した上で、その他同型機材への拡大を進め、ANAグループの中長期環境目標の達成を目指すとしています。

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