カタール航空は、ヴァージンオーストラリア航空の株式取得に向け交渉中であることがわかっていましたが、数日内に株式取得が正式発表される見通しであることがわかりました。
これまでの情報では、オーストラリアの規制当局の承認を条件に数日内に19%の株式取得が発表されるとみられ、現在最終調整の段階とみられます。
ヴァージンオーストラリア航空は、新型コロナウイルスの影響により事実上の経営破綻に陥り、その後アメリカのベインキャピタルがオーナーとなりましたが、ベインキャピタルはヴァージンオーストラリア航空が再建の軌道に乗ったことから、戦略的な株式取得の相手を公募し交渉を続けていました。
この株式取得が正式に発表されると、カタール航空とヴァージンオーストラリア航空は関係を強めることは決定的ですが、カタール航空と同じワンワールドメンバーのカンタス航空にとっては、快く思わないのは明白です。
カタール航空とカンタス航空は、同じワンワールドメンバーでありながら不仲であることが知られており、カタール航空のオーストラリア線の増便申請を妨害するロビー活動をカンタス航空が行って以来冷え切った関係とされており、今後株式取得が発表された後の両社のコメントにも注目が集まります。
また可能性は低いものの、ヴァージンオーストラリア航空の羽田スロットの判断についてもカタール航空の何かしらの意見が反映される可能性も否定できないことから、このような点も気になるポイントとなります。Photo : Virgin Australia